ソファに座らせると交渉しやすい?触覚が思考や行動に与える影響
今日は、ビジネスにおける
「椅子」
のお話し。
あなただったら、
どちらの椅子に案内されたら
嬉しいですか?
もちろん前者の方ですよね。
今回は景色は一旦横に置いておいて、
「椅子」についてお話をします。
上記2点の写真は、
実は、同じホテル内なんです。
同じホテル内でも、
場所によって、
ターゲットとする客層が変わってきます。
後者の写真は、
ロビー階にあるブッフェレストラン。
宿泊以外の方でも利用でき、
ファミリーでも
グループでも
ビジネスでも
不特定多数の方が利用できます。
前者は、
エグゼクティブラウンジ。
上層階のクラブフロアに宿泊した人
ではないと利用できないラウンジです。
誰がどんな予約でここに来ていて、
過去にどれだけ利用履歴がある人なのか、
すべてスタッフはインプットしていて、
素性がわかる人が利用するスペース。
プライベートでも
ビジネスでも
その人の目的に合わせて
スタッフもサービスのトーンを変えて
接して来ます。
ホテルも目的や利用客に合わせて
椅子を選んでいるわけですね。
さて、メルマガのタイトルにある
「ソファに座らせると交渉しやすい?」
について。
この本によると、
ハーバード大学、エール大学、
マサチューセッツ工科大学の
研究グループがおこなったいくつかの
実験のことを取り上げています。
そのなかから、興味深いトピックが。
実験では、
硬い木の椅子とやわらかい
ソファのいずれかに被験者を座らせ、
自動車を買うために販売店を訪れている
状況を思い浮かべさせたのだといいます。
そのうえで、まずは購入希望価格を
販売員に対して提示させる。
次に、その提案が拒絶された
という前提で再提案をさせる。
その結果、
ソファに座った人は、
硬い椅子に座った人より
大幅に価格を引き下げる傾向
があったというのです。
人はやわらかいソファに腰かけると、
交渉姿勢も柔軟になる
ということがわかったということです。
興味深くないですか?
つまり、
硬さとやわらかさの触感が、
感じ方や判断のみならず、
実際の行動にも影響を及ぼす、
ということですね。
交渉の場では、
ソフトな姿勢で交渉に臨む人は、
相手を友人とみなし、
合意に達したいと考えるもの。
自らの最初の主張を変えることも
多いといいます。
それに対し、
ハードな姿勢で交渉に臨む人は、
相手を敵とみなし、
たいていは信用しないもの。
そして自らの主張を変えようとはせず、
妥協を拒む。
だからこそ、
硬い/やわらかいという触感は、
こうした交渉姿勢の違いに
結びつくんですね。
ぜひビジネスで利用する時には、
椅子の触覚の視点でも
選んでみてくださいね。